『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』インタビュー 第3弾

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』インタビュー 第3弾

第3弾 小山百代×三森すずこ×相羽あいな

ーー3人が揃うのは久しぶりだと思うんですが、息のあった様子で撮影をされていましたね。

相羽あいな(以下、相羽) 仕事で会うのは確かに久しぶりですが、実はプライベートで会ったり、連絡もとっています。

ーーあ、なるほど。あまり間隔が空いた感じではない。

三森すずこ(以下、三森) それもそうだし、ずっと苦楽を共にしている三人だからですかね。

ーー劇場版公開のタイミングでは、プロジェクトの発表から丸四年ですもんね。

小山百代(以下、小山) もうそんなに経つんですよね。あっという間だな。怖いなあ……。

――出会った始めのころと比べて、変わったとか、成長したと感じるところはありますか?

相羽 九九組のみなさんのことがさらに好きになりました。仲がいいというだけじゃないというか……。
三森 信頼できる感じ?
相羽 そう。信頼の深さが四年前とは全然違います。
小山 最初はメンバーそれぞれ年齢も違うし、この作品に参加するまでにやってきたこともバラバラだから、どうなるかとも思ったんです。でももう、作品の中では同じ年齢で同じ学校生活を送っているし、実物の私たちも稽古やいろいろなことで毎日会う時期も本当に多かったから、すっかりそんな心配はなくて。一緒に汗をかく機会が多いのって、いいなって思いますね。「そこ、つらいよね」みたいな感情の共有ができるから。
相羽 たしかに。共感し合えるのは大きいね。
三森 私はこの四年間で、百代ちゃんの座長としての頼もしさがどんどん増して行ったように感じてます。最初は、年上がいっぱいいる中で、いきなりヒロインとセンターはすごく荷が重かったと思います。でも、舞台やアニメのアフレコを重ねて行く中で、しっかりみんなをまとめてくれるようになりました。最初はね、隣で心配していたこともあったの。だけど最近は、私がボーッとしていても、どんどん百代ちゃんが進行してくれるから安心してる(笑)。
小山 いやいや、そんな(笑)。……最初は「やらなきゃ」みたいな気持ちはあっても、どうしたらいいかわからないところもあったんです。でも、みんなと一緒に過ごす時間が長くなって、好きなこと、苦手なこと、得意なことがお互いにわかるようになったとき、自分ひとりで背負わなくていいと理解できた。信頼しあえたからこそ、まわりに委ねることができるようになったんです。

ーーこれまでの日々の中で、印象深い出来事はなんでしょう?

相羽 みんなで大晦日から元旦にかけて行ったディズニーランド。カウントダウンライブライブ終わりに、みんなで寝ないで行きました。
三森 元気だったよね〜。確かにあれはすごく楽しかった。今までで一番楽しいお正月だったかも。シンデレラ城越しに見た初日の出がね……。
相羽・小山 最高だった!!
相羽 また行きたいなぁ〜!
小山 私はステージでふたつあるんですけど、まずは2ndスタァライブ”Starry Desert”。テレビアニメに登場したレヴュー曲を全部生で披露して、殺陣までやる。こんなライブは、『スタァライト』以外ではないんじゃないかと。
三森 あのライブは百代ちゃんずっと出ずっぱりで、心配だったよ。
小山 たしかに出番は多くて、大変ではあったんだけど、やっている最中はめちゃくちゃアドレナリンが出ていて、一瞬に感じたんですよね。リハーサルはつらかったのに、本番はなんでこんな短いんだろう? なんて思いました。あの経験があったおかげで、「あれに比べたら全然余裕だよ」みたいに思えた出来事がたくさんあって、ホントに経験できてよかったです。今振り返ると、めちゃくちゃ楽しかったとしか言えない。最初聞いたときは、とんでもない企画だと思ったのに(笑)。
三森 いやいや、実際、すごいことだよ。
小山 もうひとつ印象深いのは、3rdスタァライブ "Starry Diamond"。三森さんが「Fly Me to the Star」の途中で登場した瞬間、イヤモニ越しでも聞こえるお客さんの歓声と、客席が青い、ひかりちゃんの色のペンライトの光に一瞬で染まる様子に、ゾワゾワっとなった。「素敵!」って。
相羽 しかも会場が横浜アリーナだったもんね。九九組の初お披露目の場所。
小山 そうなの。帰ってきた、みたいな気持ちのある場所で、そのあとの「Fancy You」のときも、私と三森さんが乗ったトロッコのまわりで、本当に綺麗に赤と青の半々にペンライトで照らしてくれた。あんな光景は二度と見れないかも知れない。そのふたつのライブは、特に印象深いです。

ーーそうした積み重ねを経て、ついに完全新作の劇場版が公開されます。収録はこれからだそうですが、みなさんの今の思いは?

相羽 まず、テレビアニメ再生産総集編での、あのラストはなんなの!? という思いが、私の中であってですね(笑)
三森 再生産総集編は、かなり意味深な終わり方をしたもんね。
相羽 テレビアニメと少し展開が違うじゃないですか。そのあとのお話だから、どういうなるのかワクワクする気持ちと先の展開を知りたくない自分がいます。何かが終わってしまうのかな……みたいな。
小山 3rdスタァライブ "Starry Diamond"で企画を発表したときに流れた映像も、意味深なセリフが散りばめられてて……どうなっちゃうんだろう。
三森 古川(知宏)監督の頭の中で今、もう、話がすごいことになってるはず。この作品は、画面に登場するものに、意味のないモノも言葉もないんですよ。
小山 監督も、歌詞の中村彼方さんも、みなさん、この作品のために綴る言葉の意味が濃くて、全部が作品を読み解くヒントみたいな感じだよね。だから、一回触れただけじゃわからないかもしれない。

ーー楽しみですね。では、最後にファンの皆さんに一言ずつメッセージを。

相羽 再生産総集編を劇場で見たとき、音、映像、そして何より、スタッフみなさんの『スタァライト』愛を改めて感じました。そして、客席の舞台創造科のみなさんの熱量もすごい。そんな総集編に続く完全新作の劇場版ですから、楽しみにしていただけたらうれしいです。またスタァライトを通してみなさんにお会いできることを楽しみにしています。これからもどうぞ、よろしくお願いします!
三森 『スタァライト』は舞台もアニメも、先の展開に進むたびに、「こういう物語だったんだ!」という発見がある作品です。作品の歴史も長くなってきましたが、舞台創造科のみなさんたちのおどろきの反応を感じると、今でもすごくうれしいし、私たち自身も、新しい何かを発見する楽しさを日々感じています。そんな作品ですが、今度の新作劇場版では、いろんな伏線が回収されるんじゃないかと感じています。きっと「ずっと応援してきて、一緒に歩んできて良かった」と思えるような内容になっていると思うので、一度と言わず何度も見て、あなただけにしか見つけられない重要なポイントを見つけてほしいです。舞台創造科のみなさんは、そういうポイントを見つけるのがすごく上手。私たちも、みんなから教わることもとても多いです。今回もぜひ教えてくださいね。
小山 これまでのテレビアニメで華恋は、他の子たちの物語の触媒のようなポジションだったんですけど、新作劇場版ではついに、ひとりの女の子として深掘りされる展開が描かれます。……まだ収録はしていないんですけど(笑)。
三森 深堀りされる「予定」ね(笑)。
小山 そう、あくまで「予定」で、まだどうなるかわからない(笑)。でも、もしそうなったら、本当に、やっと人間らしいところが見せられるかなって。テレビアニメ全12話では、ひかりちゃんへの思いだとか、元々持っていた潜在能力の高さだとかの勢いだけで進んでいたところが、どこかあったと思うんです。でも、やっぱり華恋もひとりの人間なんですよね。そんな華恋の姿を知れるのが、私は楽しみですし、みなさんにも注目してもらえたらうれしいです。華恋だけじゃなく、きっと九九組ひとりひとりのことも、もっと好きになるはず。テレビアニメの12話よりも後の時間を描く話なので、それぞれのキャラクターの成長が見られますから。そうしたらきっと、『スタァライト』という作品のことも、より好きになってもらえるんじゃないかなって、信じてます。

劇場版特設サイトはこちら→https://cinema.revuestarlight.com/