『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』インタビュー 第2弾

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』インタビュー 第2弾

第2弾 小泉萌香×生田輝×伊藤彩沙

ーー今日の撮影はいかがでしたか?

伊藤彩沙(以下、伊藤) 久しぶりに会えた喜びが大きいです。そして、今回も『スタァライト』ならではの普通じゃない撮影をするんだなと驚きました。
小泉萌香(以下、小泉) お互いに撮影し合ったりとか。
伊藤 そう。『スタァライト』に戻って来た!と実感できる撮影でした。
生田輝(以下、生田) 撮り方もなんだけど、撮影中にふざけちゃう(笑)。他の作品だとちゃんとした写真だけ撮ってもらうんですけど、「これは使えないんだろうな〜」と思いつつ、おどけた顔をしちゃったりして。でも、それが柔らかい、いつもの九九組の空気感を作っている感じがするんです。
伊藤 九九組のメンバーが揃うとにぎやかで、笑いが絶えません。

ーーもうすぐプロジェクトが発表されてから丸四年。時間の積み重ねを感じます。

伊藤 中学や高校の部活動より長いね。
小泉 たしかに! どっちも三年間だから。
伊藤 学校の部活ってずっと一緒にいるイメージがあるけど、それより長いってすごいよね。

ーーそれだけ長く一緒にいて、出会った頃とくらべて変わったなと感じるところはありますか?

小泉 九九組って裏表がない人たちばっかりだったから、「初めまして」のテンション感と今のテンション感の印象が、あまり変わってないとは思います。
生田 私も。もちろん、最初は緊張していて、人見知っている感じはあったけど。
伊藤 でも、それも一瞬じゃなかった?
生田 一瞬だった。すぐ舞台の稽古に入って、ずっと一緒にいるようになったからね。
伊藤 数日でめっちゃ仲良くなって、そこからはより仲良くなるだけでした。最初の頃は「友達」や「部活の仲間」みたいなイメージが強かったんですが、今はもう「家族」に近いかも知れない。
生田 わかる。

――たとえば、どんなところにそれを感じますか?

生田 イベントでエチュードをやるときとか、だいたいどんな反応が飛んでくるかが予測できるようになってきました。

ーーそれは家族よりすごいのでは。役者として、パフォーマーとしての成長を感じる部分はありますか?

伊藤  殺陣は特にそう感じるかもしれません。自分も含めて初心者のメンバーが多かったし、最初のころは全然覚えられなくて……ギリギリまでうまくいかなかったよね?
生田 うまくいかなかったね。ゲネプロの直前まで、ずっと確認したりしてた。
伊藤 殺陣をどう覚えたらいいのかもわからないくらいだった。ミュージカル自体も初めてで、初挑戦することばかりでした。でも今は経験を積んで、自分たちで殺陣をよりかっこよくみせる研究をしています。
小泉 やるよね。戦い方のレパートリーを増やしてみるとか。
生田 あと、自分の武器のかっこいい持ち方というか、かっこよく見える角度。各自、それぞれわかってるよね。それこそ四年間、武器とも連れ添っているから。他の人の武器だと、無理じゃない?
小泉 無理無理! 特に2人の使ってるのなんて長物だから、他の人じゃ扱えないと思う。
生田 二刀流だって無理だよ!(笑)たぶん、持ったらかかしみたいに棒立ちになっちゃう。
伊藤 そうだね!それくらい、それぞれが自分の武器に向かい合ってきたんだと思います。そうやって進化したところから、みんなでもっと高め合っていけるのは本当にスゴい。
生田 九九組って、はっちゃけるところははっちゃけるけど、根はみんな真面目だよね。だから、「もっと真面目にやってよ!」みたいに衝突したことってない。素敵なメンバーが集まったなと思う。
小泉 「切磋琢磨」って言う四字熟語がめっちゃう似合う。
生田 まさに「切磋琢磨」 だね!
伊藤 お互いを尊敬していて、その気持ちが自分に返ってくる。それで、もっと頑張ろうと思える関係。
生田 お互いの足りない部分を補い合っている感じもあってね。

ーーそんな9人のあいだでの出来事で、これは印象深かったというものは?

小泉 私はオーケストラライブ“Starry Konzert“! オーケストラの生演奏で歌う経験なんてなかなかないから。しかも『スタァライト』のBGMはどれもいい曲ばっかりで、生で聞いてもらうことにすごく意味があるとも感じたし。もう一回やりたい!
生田・伊藤 やりたいね〜!!
伊藤 曲が生きている感じがしたよね。
生田 私は2ndスタァライブ”Starry Desert”が印象に残ってる。
伊藤 私も!
生田 あのライブは魂に刻まれた感じがする。テレビアニメのレヴュー曲を1話から順番に全曲披露するライブって、最初に聞いたとき、「えっ、あれをライブで、しかも踊ったり、殺陣をつけてやるの?」ってみんな思ってた。実際、本当に大変で。中でも一番大変だったのは、華恋役の小山百代ちゃん。ほぼすべての曲に出演していたから……実は私と彩沙ちゃん、双葉と香子の曲にだけは出ていないんだけど(笑)。
小泉 あ、いわれてみれば。
生田 で、だからこそ、逆に客観的に百代ちゃんを見られて、すごいって思ったし、私ももっと頑張らなきゃって気持ちにもなった。「全員でやった」ともっとも強く感じたイベントで、達成感がすごかった。
伊藤 アニメと舞台どちらも私たちが演じていている、『スタァライト』だからこそできたライブだと思えたから、印象深い。最後の曲で、百代ちゃんと三森さんがふたりで歌っているとき、他の九九組メンバーはどうしても観たくて、客席に行ったんだよね。終わったあと全員泣いてて。
小泉 号泣だったね。
伊藤 あのとき、あらためて「メンバーみんな、『スタァライト』のことが大好きなんだな」と感じて、愛おしくなった。ライブ以外でも印象深いことばかりだな。舞台も印象深いし。
生田 テレビアニメもね。1話は九九組のみんなで一緒に見たけど、あのとき、自分たちが舞台で演じてきたキャラクターたちが、アニメーションで動いて、声が吹き込まれていることに、とても感動したの。「キャラクターが動いた!」って、あらためて感じた。

ーーそうした思い入れ深い作品ですが、ついに今度は、完全新作の劇場版が公開されます。

小泉 劇場版でももちろん、みんなで戦うことになるんですが、ちょっとこれまでと違う雰囲気になりそうなんです。セリフの雰囲気が変わるというか……すごく楽しみです。
伊藤 テレビアニメのときから、完成すると私たちが脚本を読んで想像していたものの斜め上の映像になっているんです(笑)。だから今度はどうなるのかすごく期待しています。
生田 ひとついえるのは、これまでより、少し世界が広がるんですよ。そのとき、九人が一体どこに向かって行くのか。それを考えると、ちょっと寂しいような気持ちもあるんですけど、でも人って、絶対に未来に進んで行かなくちゃいけない。そんな先に進む舞台少女9人を見守ってもらえたらうれしいです。

ーーでは最後に、ファンの皆さんに一言メッセージを。

小泉 『スタァライト』にはこれまでいろいろな初めての経験をさせてもらいましたけど、出演した作品が劇場版になるのも初めてなんです。この初めても『スタァライト』で迎えられて、良かったです。キャスト9人とキャラクター9人、18人で紡いできた物語の、完全新作の映画。これまでも切磋琢磨して、たくさんの高い壁を越えて来ました。今度の映画という壁もしっかり乗り越えて、来てくださる舞台創造科のみなさんと一緒に、壁の向う側にある素敵な風景を見たいと思っています。よろしくお願いします!
伊藤 みなさんはきっと、この映画で抱えきれないくらい大きな感情を抱くことになるかもしれません。シナリオの時点でも、受け入れるために休憩を取りながら4回ぐらいに分けて読みました。
小泉 気持ちわかる!
伊藤 それって、この作品ならではで、魅力の一つだと思うんですよ。作品のメッセージや、キャラクターの抱えるものや未来をぜひ見届けてほしいです。公開を楽しみにしていてもらえたらと思いますそしてずっと、この作品を愛してくれたら嬉しいです。
生田 九九組のみんなも、他の関係者のみなさんも、作品のことが大好きで、とっても愛が溢れているんです。きっと、舞台創造科の方々にも伝わってますよね。ライブや舞台のとき、客席から気持ちが届いている気がしますから。そんな『スタァライト』が大好きな人たちで一緒に、舞台少女9人の未来を見届けることができるのって、うれしいです。ぜひ、劇場で楽しんでください。私も劇場で、きっと泣くと思います。

劇場版特設サイトはこちら→https://cinema.revuestarlight.com/