『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』インタビュー 第1弾

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』インタビュー 第1弾

第1弾 富田麻帆×佐藤日向×岩田陽葵

ーー本日の撮影はいかがでしたか?

富田麻帆(以下、富田) 今年(※2020年)はコロナ禍で、なかなか思うようにイベントや舞台ができなかったので、久々に『スタァライト』の衣裳に袖を通せて、素直にうれしかったです。
岩田陽葵(以下、岩田) うん、私も凄くうれしかった。やっぱりレヴュー服に袖を通すと、身が引き締まる。
富田 戦闘服だよね(笑)。
佐藤日向(以下、佐藤) イベントや舞台がないと、九九組のみんなにもなかなか会えないし。
岩田 だね。その意味でも、うれしかった。それにしても、今日のメンバーはすごく新鮮だよね。今まで、あまりなかった三人組じゃない?
富田 お互いに相方が今日はいないんだよね。

ーーそんなことを感じさせない、息のあったご様子です。やはり長年の積み重ねでしょうか。プロジェクト始動から丸三年、映画の公開時には四年目に突入していますから。

富田 笑っちゃいますね〜! もうそんなに経ったなんて。
岩田 始まったころは、日向はまだ10代だったよね。
佐藤 初めて会ったときは、まだギリギリ高校生でした。
富田 そこからお酒が飲める年齢になり、さらに数年経って。
岩田 ハタチのお祝いをみんなでしたよね。ちょうどライブの日で。
佐藤 そう! 19歳最後の日に、ちょうどライブがあったから。そんなこともあって、本当に『スタァライト』という作品は、自分自身の成長とともにある気がしていますね。十代から二十代にかけての、すごく大きな変化がある時期に、何に対しても全力で、経験値も凄い方々とお仕事ができたのは、貴重な経験でした。
富田 あの9人のメンバーだったからこそ、今、こうやって素敵な時間を過ごせているんじゃないかなと、心から思います。他の現場に行くと、会いたくなるんですよ。「みんな元気かなー!!」って。
岩田・佐藤 わかる〜〜〜!!

ーー自分のことでも、まわりのみなさんのことでもいいのですが、初対面のころから変わった、成長したと感じることはありますか?

富田 みんな、いい意味で変わってないんです。でも、成長しているところはもちろんあって……まさに「舞台少女は日々進化中!」なんですよね。成長したところ、いっぱいありすぎる。
佐藤 さまざまな方面で活躍していた人が集まった、ある意味で異色なチームだと思うんです。だから自分が困ったとき、助けてくれる人が必ずいる。たとえばアフレコだったり、ステージの上での見せ方に困ったらみもさん(三森すずこさん)に相談できるし、歌の中で思ったように高音が出せないところがあったら、麻帆さんに相談すると「体のここに力を入れた方がいいよ」と、的確なアドバイスをくれる。そういうことの積み重ねで、何か「ここが成長した」というより、一緒に過ごす時間が濃ければ濃いほど、自分の中に眠っている資質を磨いてもらっている感じ。
富田 でもそれは日向だけじゃなくて、メンバー各々がそうなんじゃないかと思います。アドバイスももらえれば、頑張っている姿を見て学ぶこともいっぱいある。一緒にいたからこそ成長できた部分、みんなの力によって成長させてもらった部分がたくさんあるなって、強く感じます。
岩田 うん、同感……舞台を一緒にやっていると、ずっと一緒にいる時間が長くなるから、仲間だからこそすべてをさらけ出してしまうんです。いいところも、悪いところも。だからこそ、成長したときにはみんなが一緒に喜んでくれる。本当に私は、この作品で技術もですけど、人としてもすごく成長できているなと思っています。まだまだ全然、未熟なんですけど。たとえば、九九組の姉組の三人は、経験豊富で、実力もあって、いつもとても忙しくしてる。でも、そういう人たちほど、「疲れた」って言わないんですよ。
富田 え! いいますよ! 「つっかれたぁあ〜!(大声)」って。
岩田 それはいってる(笑)。いや、でも、今みたいな感じじゃないですか。常にパワフルで、ネガティブにならない。場の空気を絶対に暗くしない。
佐藤 そうそう。ライトな感じで、しんどそうな空気は出さない。
富田 基本的に姉組(三森さん・富田さん・相羽さん)の3人は陽キャだからねぇ。私もあとのふたりに引っ張ってもらってる感じだよ。いい場所にいるなって思ってる。

ーーこれまでの日々を振り返って、特に印象深い思い出は何がありますか? あくまで今日の気分でいいのですが。

富田 パッと浮かんだのは、ディズニーランド! 年越しのイベントに九九組で参加して、そのままみんなでタクシーに乗ってディズニーランドに行って、初日の出を見たときの光景は印象深いです。眠いんだけど、一緒にいられて幸せでした。家族感というか、みんなのあいだの空気がすごくあったかくて。「この九人で良かったなー」って改めて思った日でもありました。……またみんなで旅行に行きたいね。
佐藤 行きたい〜! 私の思い出は……近々のものになってしまうんですけど、3rdスタァライブ "Starry Diamond"は特に印象的でした。集大成としてやらせてもらったライブで、自分たちでもセットリストに意見を出させてもらったり、かなり濃密に作り込んだライブだったんです。あそこにあったのは、私たち九九組の物語でもあり、 『スタァライト』の物語でもあった。そのふたつがリンクして、自分でいうのもなんですけど、ちょっと幻想的な、不思議な空気感が生まれていた。それまでの月日があそこに詰め込まれていた、この9人じゃないとできないステージだなって感じたんです。
富田 積み重ねてきた信頼がないとできないライブだったよね。序盤におみも(三森さん)が出られなかったんだけど、ホント、そのあとで出てきた瞬間の安心とかさ。
佐藤 あそこ「やっぱ9人揃っての九九組だよな!」ってなりました。
富田 今度は最初から最後まで、9人でやりたいね。
岩田 そうですね。私は……どのイベントがというより、思い浮かぶのはみんなで稽古をしている日々かな。あの時間が大好きだし、毎日何かしら事件が起こるんですよ(笑)
富田 いや、起こしている人だよね?
岩田 ……えっ?
佐藤 うん。事件を起こしてる側の人だよ?
岩田 いや……いや……相羽さんとかぁ〜。
佐藤 二頭なんだって。相羽さんと、岩田さんが。
富田 事件を起こす、ツートップですよ。
岩田 あれぇ〜? ……いや……まあ……いろいろあって、それをみんなで笑い合ったり、一緒に一から舞台を作っていく時間がめちゃくちゃ幸せで、大好きなんです。また早く、みんなでその日々を送りたいなというか、舞台をやりたいです。

ーーまずはこのあと、新作劇場版の公開が控えています。

富田 「This is 天堂真矢」に続く、何か新しい決めゼリフがあったらうれしいんですけど、どうなんだろうなぁ(笑)。
佐藤 あれは名言ですよね。実は、劇場版の物語を作る前に、古川(知宏)監督が9人のキャストに、自分が演じるキャラクターの将来について聞いてくださったんです。「どんな職業に就くと思いますか?」とか。それが実際に、どう作品に活かされているのかは分からないんですけど、自分の中で作り上げたキャラクター像を監督にお伝えできる機会があったのは、みんなで一緒に作らせてもらえている感じがしてうれしかったですね。
富田 私たちのこともすごく考えてくれているよね、監督。作品愛が深いです。前作の終わりがめちゃ気になる終わり方から、新作はどう展開するのか。ぜひ楽しみにしていただきたいです
岩田 9人が未来を考えている姿が描かれそうなので……親心じゃないけど、きっと見たら、私、泣いちゃうんじゃないかなと思います。
富田 絶対泣くよぉ〜。このインタビューを読んでくださっている方は、きっと新作映画に対する期待値はとても高いと思うんですけど、その期待に応えられる作品だと思います。今まで私たちの成長を見続けて下さっていた皆さんだからこその幸福感、満足感が味わえるはず。楽しみに待っていてください。私たちは劇場で待っています。
佐藤 うわ、いい言葉っ! さすが麻帆さんだなぁ……。でも本当に、アニメーションでも、舞台でも、今後も応援したくなっちゃうような九人がそこにいるはずです。最後まで見届けてもらえたらうれしいです。
岩田 みんながトップスタァを目指し、自分をさらけ出して戦い、もがいている姿は、残酷だけれどすごく美しい。これまで私たちがキャラクター9人と一緒に歩んできたものの、集大成をお見せできると思います。仕方のないことですけど、この一年間、なかなか皆さんの前に立てる機会が少なかったので、その部分の私たちの溜まりに溜まった思いを、新作劇場版でぎゅっと詰めてお届けしますよ!

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